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研究一覧

ゲームAIの思想と技術

期間2026年度 後期 〜 進行中

進行中
区分共通基礎(必)
実施形式講義

全体の概要

本講義では、ゲームAIを「思想(知能観・歴史・哲学)」と「技術(アーキテクチャ・実装)」の双方から鳥瞰します。

学術界や世間一般で主流となっているAI(機械学習・確率統計・最適解の追求などのコネクショニズム的アプローチ)と、ゲーム開発現場で求められるゲームAI(ユーザー体験の演出・知性の錯覚の構築・決定論的な記号主義アプローチ)との間には明確な目的論的ギャップが存在します。本講義では、デカルト的機械論からメルロ=ポンティの身体性、ユクスキュルの「環世界」に至る知能観の変遷を踏まえ、ゲームというルールが限定された空間において高度に結実したMCS(Meta / Character / Spatial)AI動的連携モデルの理論と構造を体系的に修得します。さらに、近年のLLMや強化学習に代表されるコネクショニズムとの融合まで、ゲームAIの全貌を見渡します。 

スライド資料と参考文献は随時追加していく予定です。 

到達目標

  • 知能観・思想史の体系的理解: デカルト的機械論からメルロ=ポンティの「身体性」、ユクスキュルの「環世界(Umwelt)」に至る知能観・認知論の思想史的変遷を修得し、客観的世界記述から主観的世界への昇華の意義を論理的に説明できる。
  • 目的論的ギャップの言語化: 学術・世間におけるAI(コネクショニズム・確率統計・最適解の追求)と、ゲームAI(記号主義・決定論・体験や知性の錯覚の演出)の目的論的・手法的なギャップおよび役割分担を明確に比較・言語化できる。
  • MCSアーキテクチャの構造把握: Spatial AI(環境の知能化)、Character AI(意思決定・身体性)、Meta AI(全体調停・コンテクスト制御)の各階層における役割分担とデータ連携パイプラインを設計レベルで解説できる。
  • 記号主義と結合主義の融合考察: 演出制御性に優れる決定論的ルールベース(記号主義)と、柔軟性・生成力を持つLLMや強化学習(コネクショニズム)の融合における制御性・演出性の課題と展望について批評的に議論できる。 

スケジュール

  • 第1回 人工知能の歴史、ゲームAIとMCSモデル

    2026年10月9日(金) 21:00–23:00
    開催場所 オンライン
    • テーマ: 知能観の解体とゲームAIの独自進化
    • 主要トピック:
      1. 「知能」とは
      2. 記号主義とコネクショニズム
      3. ダートマス会議(1956)から始まる3度のAIブーム
      4. 学術AIとゲームAIの目的論的ギャップ
      5. ディジタルゲームにおけるAI技術の発展の歴史
      6. 生命思想史(デカルト、メルロ=ポンティ、ユクスキュル)
      7. MCS-AI動的連携モデル
    • 事前課題: 自分の考えるディジタルゲームにおけるAIの定義を一文でまとめよ 
  • 第2回 Spatial AI (S) — 環境の知能化と「環世界」の構築

    2026年10月19日(月) 21:00–23:00
    開催場所 オンライン
    • テーマ: 幾何学空間から意味論的空間への変換
    • 主要トピック: 
      1. ナビゲーション
        1. 3Dポリゴンメッシュから認識可能空間への変換(Navigation Mesh、ウェイポイント)
        2. A*および階層型パスファインディング(Hierarchical Pathfinding) 
      2. 戦術的位置探索
        1. スマートテレイン(Smart Object)と環境アノテーション
        2. Tactical Point System  
  • 次回

    第3回 Character AI (C) — 個の自律性と意思決定アーキテクチャ

    2026年11月2日(月) 21:00–23:00
    開催場所 オンライン
    • テーマ: 認知・記憶・意思決定・身体駆動のパイプライン
    • 主要トピック:
      1. エージェントアーキテクチャ
      2. 知覚モデリング(視覚・聴覚・近接)と知覚情報の間引き
      3. Blackboardシステム
      4. 意思決定アルゴリズムの変遷と特徴比較: 
        1. (狭義の)Rule-Base: 条件に合った「If-Then規則」を評価順に適用して行動を決める手法。
        2. FSM (Finite State Machine): 状況に応じた「状態」と「遷移ルール」で行動を切り替える手法。
        3. BT (Behavior Tree): 行動を木構造で整理し、条件順に実行する手法。
        4. GOAP (Goal-Oriented Action Planning) / HTN (Hierarchical Task Network): 目標から必要な行動手順を逆算する手法。
        5. Utility System: 状況から各行動の価値を数値化し、最善を選ぶ手法。
      5. 意思決定から身体運動(Locomotion, Root Motion, IK)への接続 
  • 第4回 Meta AI (M) — 全体調停と動的ドラマツルギー

    2026年11月16日(月) 21:00–23:00
    開催場所 オンライン
    • テーマ: メタ的な視点からのコンテクスト制御と体験演出
    • 主要トピック:
      1. ゲームマスターとしてのMeta AIの役割
      2. プレイヤーの内部状態推定(テンション曲線・ストレス値・リソース消費)
      3. Dynamic Difficulty Adjustment (DDA) とインタラクティブなドラマ形成
      4. オーケストレーションと集団知能(Squad AI)
      5. Meta-Character-Spatial 間を循環する双方向データパイプライン  
  • 第5回 将来の展望 — コネクショニズムの動向と記号主義との統合

    2026年11月30日(月) 21:00–23:00
    開催場所 オンライン
    • テーマ: ハイブリッドアーキテクチャとゲームAIの未来
    • 主要トピック:
      1. 記号主義的ゲームAIの限界
      2. コネクショニズムのゲーム適用における課題と現状
      3. 運動制御層における深層学習の活用
      4. 大規模言語モデルとMCSモデルの統合ー高次推論・会話層でのLLM活用と、ゲームループを崩さないガードレール設計
      5. 人工生命(ALife)の思想と、「魂が宿るキャラクター」の哲学的終着点 

クレジット

メンター

haku
hakuメンター

受講者

ウニ亭
ウニ亭受講者
Devo
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リオ
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ねなか
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